歴史
IFA は、世界で初めてアロマセラピスト達のために設立された統括団体です。「当時は、熱意、興奮、理想、開拓精神にあふれた時代でした」 IFA の創立メンバーの 1 人であるパトリシア・デイビスは、連盟の初期の頃をこのように振り返り、「IFA が設立される前は、アロマセラピスト達には組織や代表するもの等はまったくありませんでした」 と語ります。
IFA は、アロマセラピーへの熱意と精油への愛で結ばれた友人たちが非公式に集まり、それぞれの活動について話し合うという小さなグループから発展したものです。グループが拡大するにつれ、相互支援と急速に発展する専門職としてのアロマセラピーを代表する協会というアイデアが形になり始めました。1984 年に開催された予備会議で、IFA の創設メンバーとなる 9 名、スー ・ビーチー、キャンディス・ ビショップ、パトリシア・ デイビス、ジェラルディン・ハワード、レン ・プライスとシャーリー ・プライス、ジャーメイン・リッチ、アン ・サザーランド、ロバート・ ティスランドが、アロマセラピーに対する一般的認知を上げるためにその教育的価値基準を定めることを決定したのです。
IFA は1985 年 10 月 20 日にロンドンで開催された会議で正式に発足しました。この会議には、英国全土および海外から何百人ものアロマセラピストが参加しました。当初から国際的な組織であった IFA は、設立 1 年以内に南アフリカ、オーストラリア、米国から会員申請を受けました。共通の目標を達成するために全員が個人として団結していることから「連盟」という言葉が最も良いと判断され、「国際アロマセラピスト連盟」と正式に命名されました。
設立間もない時期の最大の懸念は、アロマセラピーを実践していく上で、その基準と規制が欠如していることでした。1986 年にはIFA はアロマセラピストの倫理および実践規定を導入し、最終評価を含む基本シラバスを導入しました。アロマセラピストとしての資格の基礎はこの時定めた基準が土台になっており、IFA は設立 1 年も経たぬうちに公益のための慈善団体としての地位を授与されました。そこから私たちは慈善団体としての地位を長年維持するために懸命に取り組んできました。それが真の誠実さ、オープンさ、公平さを保証するものだと信じているからです。また、それはすべての取引において公平であり続けることを意味し、非営利団体として私たちの収益はすべて、会員の機会と利益を増やすために再投資されています。
アロマセラピーが補完医療体系として知られていなかった時代に、IFA はアロマセラピーが今日享受しているような一般からの認知を獲得するために、この職業とその会員を擁護する役割を担いました。広報活動は非常に重要であり、最初の数年間非常に困難ではあったものの、IFA はアロマセラピーの治療的価値を認識していなかった地元のメディア、保険会社、保健局長に根気強く働きかけて来ました。こういった絶え間ない努力と、国内外での膨大なボランティア活動により、アロマセラピーは全国紙でも注目を集めるようになっていきました。施術者に対する保険適用の確立も急速に進み、緩和ケアと子宮内膜症に関する自己資金による研究プロジェクトが開始され、ヘルスケア部門でボランティア活動を行う会員を支援する「ケアにおけるアロマセラピー制度」といった取り組みも創設されました。
1988 年には NHS で「アロマセラピー イン ケア スキーム(ケア計画におけるアロマセラピー)」と呼ばれる国家プロジェクトを立ち上げ、最初の本部をロイヤル メイソニック病院に置きました。末期患者や寝たきりの患者に無料のトリートメントを提供できるよう、その地域の病棟やホスピスに、アロマセラピー トリートメントを導入するための情報パッケージが医療従事者に向けて作成されました。このプロジェクトは大成功を収め、多くの看護師や助産師がアロマセラピーのトレーニングを受けることになりました。最終的には、IFA 会員たちの画期的な取り組みにより、NHS、病院、ホスピス、特別ケア ユニットでのアロマセラピーの使用がさらに受け入れられるようになり、今日ではこの分野でさまざまな有給職が生まれ、すべての人に恩恵をもたらしています。
2020年、IFAは保健社会福祉の専門基準局である、英国職業標準局(PSA)の認定登録機関として承認されました。PSAは議会に対して責任を負う独立機関であり、英国医師の医療評議会や看護助産師評議会などを含む英国の9つの法定および非法定の保健および介護規制機関を監督しています。その基準を満たす機関は、英国で最高レベルの専門的認知を得ていることになります。IFAは、このステータスを達成した唯一のアロマセラピーの組織です。ささやかな始まりから、私たちがどれほど進歩してきたのかをこの事実がまさしく証明しています。
まもなく創立40周年を迎える今、献身的なIFA会員たちやスタッフ、ボランティアの皆さんがアロマセラピーを世に知らしめるために、並外れた努力をし続けてくれたことを大きな誇りを持って振り返ることができます。この波紋が海外に広がり、他の国々が受け入れてくれるのを見るのは、非常に喜ばしいことです。「IFAは常に創立当初からの理念を守り続けてきました。私たちは確かに意味のあることを始め、それがIFAとしてアロマセラピーのあらゆる側面で主導的な役割を担うことになっていったのです。」 イレーネ・スミス(1985年加入会員)。
IFA は、過去 40 年間の業績を非常に誇らしく感じており、それが会員の強い忠誠心を常に呼び起こし、会員たちが協会に対して強い帰属意識を持ち続けていてくれることにも誇りを感じています。1987 年に IFA は日本人初の会員を迎え、1990 年には初めて日本の認定校を開設しました。学生としてスタートした人々がキャリアを積んで活躍し、次世代のアロマセラピスト達を育成していく姿を見るのは非常に感慨深いことです。IFAは日本とは長年にわたる素晴らしい関係を築いており、現在では日本国内の40近くの 都道府県でIFA会員が活動しています。そんな日本の会員の皆様と共に奉仕し、成長していけることは非常に光栄なことです。
更なる情報については、創立メンバーであるジャーメイン・リッチの映像をご覧ください。
