クリニカルトリートメント
臨床アロマセラピストの診察を受ける際には、いくつかの決まり事があります。
診察
治療が行われる前に、アロマセラピストはクライエントの病歴と、安全で効果的な治療を確定するために丁寧なカウンセリングを行います。ライフスタイル、食生活、クライエントの健康状態全般やストレスレベルについても考慮されます。カウンセリングでの個人情報は完全に機密です。提供される情報は重要です。なぜなら、個人それぞれの治療は個人特定のニーズに合うように調整されています。IFAの訓練を受けた臨床アロマセラピストは症状に見合ったエッセンシャルオイルを使用しますが、それと同時に症状を引き起こす引き金を確定することを試みます。
現在、重い病気の治療を受けているか、健康に関する心配な点がある方は、アロマセラピーの施術を受ける前に医師に相談することをお勧めします。診察後は、健康の質を改善するためのアドバイスとフィードバックをもらえます。
エッセンシャルオイルの選択
エッセンシャルオイルは、現在の健康状態（身体、精神の両方）のニーズに基づいて、起こりうる安全上の問題も考慮して、個人に見合うように選択されます。エッセンシャルオイルは、植物油で希釈したときにマッサージで肌に使用することができます。または患部に直接使用できる圧縮剤、バスミルク、エッセンシャルオイルを空気中で吸入することで使用できます。エッセンシャルオイルの分子は、嗅覚システムを介して血流に流れます。英国では、エッセンシャルオイルは体内で摂取されることはありません。ヨーロッパのその他の国では、エッセンシャルオイルを医師から処方される医薬品として使用する習慣があります。
エッセンシャルオイルは、その治療上の価値を提供する強力な化学物質を含んでいます。その為、注意して使用され訓練された専門家によって投与されることは重要です。セラピストが治療を施す為に使用する、よく知られた治療品質を持ったエッセンシャルオイルがたくさんあります。例えば、ストレスで症状が悪化した場合、セラピストは神経系バランスを整える手助けをするオイルを使用できます。このような症状にあったオイルが多数あります。ゼラニウム、ネロリ、スイートオレンジ、メリッサ・ラベンダー、ローズ、イランイラン、ベティバーなど、個人のストレスの状況によって用途別に使用されます。
アロマセラピーの歴史はフランスで始まり、エッセンシャルオイルが治療薬品として認識が確立しました。多くの人はアロマセラピーはいい香りのするものだと思ってますが、香りはあくまでもおまけです。最も重要なことは、使用されるオイルの治療用グレード、すなわちオイルの治療的品質を規定する実際の化学物質を含有することです。エッセンシャルオイルは非常に高価であり、それゆえに安価なオイルに混ぜられて市場に出回っているものもあります。ローズはしばしばゼラニウムと混合され、ラベンダーオフィシナリスはラベンジンと混合されます。有資格のアロマセラピストは、良質のアロマオイルを特定する術を知っており、信頼できるプロのサプライヤーのみを使用しています。
ビスポークブレンド
オイルが治療効果を高めるのに化学的に相互補い合わなくてはならないので、オイルの相互効果も重要です。多くの症状を治療するためのオイルはたくさんありますが、実際は年齢、健康状態、ライフスタイルなど個人のニーズにより選択されます。エッセンシャルオイルは間違いなく自然なものではありますが、場合によっては穏やかではないこともあります。それは、個人の感受性がその時に人生で起きていることによって左右され個々に異なるからです。
治療のプラン
アロマセラピストはお客様の要求に見合った治療計画の予算やスケジュールに合わせます。
施術の方法
通常全身マッサージは、足、背中、首、腹部、腕、顔、頭皮まで行われます。二つの異なるオイルがブレンドされ、顔用と全身用で使い分けられます。典型的なアロママッサージの手順は、足、腕、肩、首から始まり、続いてふくらはぎ、足裏となります。仰向けになり、セラピストが手を洗ってから、頭、顔、首、肩そして腹部のマッサージをします。マッサージの過程で一種類以上のアロマブレンドが使用されることもあります。
場合によっては、背中、肩、首など体の一ケ所に焦点を当ててマッサージをした方がよいこともあります。または、セラピストがある特定の体の部分に使用するエッセンシャルオイルを制限することがあります。セラピストは、湿布にしてオイルを肌に塗布するか、オイルの香りを嗅ぐか、症状に合わせてオイルを調合するのがいいかを決めます。
アフターケアー
マッサージ終了後には、アフターケアーのアドバイスやその他のアドバイス、マッサージに合わせて使用するホームケア―用品の使用法などのアドバイスがもらえます。
ケアーのクオリティーの詳細については、IFAの 行動・倫理・実践規範. を参照にしてください。